飲料の商品区分

商標登録をする場合、その商標をどのような商品・サービスに使用するのかを指定します。
指定した商品・サービスを「指定商品・指定役務」と呼びます。(「役務」はサービスのことです。)
そして、指定商品・指定役務は、第1類から第45類というように、45通りに分類されたいずれかの「区分」に属します。

本稿では、お茶・コーヒー・ジュース・ビール・酒などの飲料商品が、どの区分に属するのかを見ていきたいと思います。

食品関係の区分

冒頭述べましたように、商標における区分は第1類から第45類までの45通りがありますが、食品関係の区分は、第29類から第33類までの5つの区分になります。
全部で45区分の中、食品関係で5つなので、商品・役務の区分に占める食品の割合は多いと言えます。

食品関係の中でも飲料が1つの区分にまとまっていれば、わかりやすいのですが、実は、バラバラの区分に分かれています。

第29類

第29類には、「動物性の食品及び加工した野菜その他の食用園芸作物」が含まれます。
動物性の食品ということで、乳製品、つまり、飲料ということでいえば、牛乳が第29類に含まれます。

第30類

第30類には、「加工した植物性の食品(他の類に属するものを除く。)及び調味料」が含まれます。
加工した植物性の食品ということで、お茶、コーヒー、ココアなどの飲料が第30類に含まれます。

第31類

第31類には、「加工していない陸産物、生きている動植物及び飼料」が含まれます。
第31類には、代表的には野菜や果実が含まれますが、「加工していない」或いは「生きている」という限定が加えられているため、ざっと考えてみたところ、飲料商品で第31類に含まれるものは思い当たりません。

第32類

第32類には、「アルコールを含有しない飲料及びビール」が含まれます。
上記の通り、「飲料」となっていますので、第32類と後述する第33類は、飲料を主とする区分になります。
第32類には、具体的に、清涼飲料、野菜ジュース、果実ジュース、ミネラルウォーター、ビールなどが含まれます。
なお、第二のビール、第三のビールと呼ばれるような発泡酒、リキュール、醸造酒やノンアルコールビールは、第32類に含まれます。

第33類

第33類には、「ビールを除くアルコール飲料」が含まれます。
文字通り、ビール以外のアルコール飲料、例えば、焼酎、清酒、泡盛、ワイン、ウィスキー、ウォッカ、ジン、梅酒、酎ハイ、中国酒などが含まれます。
ビールが第33類ではなく、第32類に含まれるのが少々意外な感じがしますね。

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