他の弁理士事務所からのお切替

最近、商標登録に関して、他の弁理士事務所から弊所にお切り替えになられたクライアント様が増えてきております。

弁理士等の士業のブランドスイッチ(例えば、ある弁理士から別の弁理士に依頼する弁理士を切り替えること)は、あまり起こらないとも聞いたことがあります。
おそらくは、知り合いから紹介されたため、その知り合いの”顔”を保つ必要がある、或いはやっと見つけた弁理士だから別の弁理士に変えるのは面倒、などの理由が想像できます。

しかしながら、一方で、どうしても今付き合いのある弁理士に不満等がある場合は、弁理士を切り替えざるを得ないものと思われます。

他の弁理士事務所から弊所に弁理士を切り替えられたクライアント様の中には、弁理士変更について、以下のようなお話をお伺いしたことがあります。

・「自分のビジネスには必要の無い商品・サービスの区分が含まれている見積りを提示された。

これは、かなり悪質な事例かもしれません。
不要な区分を指定して商標登録を行うと、特許庁へ納付する印紙代も、商標登録にかかる弁理士費用も無駄に大きくなってしまいます。
商品について使用する商標であれば、その商品が含まれる商品の区分のみ指定すればよく比較的わかりやすいものですが、サービスについて使用する商標の場合、そのサービスがどの役務の区分に属するのかわかりにくいケースもありますので、特にサービスについて使用する商標をご検討の場合は、区分に過不足がないか、よくご確認する必要があるといえます。

・「商標登録出願前の商標調査に初歩的なミスがあった。

実は、これは、クライアント様は当初お気づきになられていませんでした。
当然のことです。弁理士に商標登録(商標調査を含め)を依頼したのですから、このクライアント様からすれば、弁理士の商標調査結果を信用するでしょうし、そもそも弁理士に商標登録・商標調査を依頼したのだから、ご自分で商標調査をして確認をすることは、通常、考えにくいためです。
ところが、このクライアント様曰く、元の弁理士の商標調査結果によれば、とある商標が商標登録される可能性は高いという見解であったのですが、弊所で商標検索を行ったところ、商標登録はまだされていないものの、その商標と全く同じ商標が第三者によって商標登録出願されていました。したがって、このクライアント様がこれから、その商標を出願しても商標登録される可能性は極めて低いと考えられました。
商標の類似の判断や識別性の判断を誤るのであればまだしも、商標調査で同一の商標を見落としてしまうのは致命的です。

・「商標登録料を5年分納付するか10年分納付するか、聞かれることなく自動的に5年分納付されてしまった。

商標登録の5年納付のデメリットは、弊所も各所で述べていますが、簡易的に言いますと、以下の2点です。
1.商標登録料が割高になる。
2.弁理士に支払う商標登録料納付手数料の金額が大きくなる。

どのような場合でも5年納付が悪い訳ではありませんが、少なくとも、自動的に5年分納付するのは、弁理士が上記2.(弁理士報酬を多くもらえる)を期待して、そのような行為に及んだと考えられます。

・「必要以上に多くの件数の商標出願を薦められた。

このケースは、クライアント様は1件の商標登録をご検討されていたのですが、元の弁理士から3件の商標出願の提案を受けたとのことです。そのため、漠然とその弁理士事務所に不信感を覚えたとおっしゃっておられました。

我々弁理士は、基本的にはクライアント様のご意向に沿って、商標登録出願の手続を致します。
しかし、場合によっては、弊所でも1件ではなく、2件商標登録しておいた方が安全です、といったご提案をさせて頂くこともありますが、このような場合は、1件の商標登録では、このようなリスクがあり、2件の商標登録にすれば、このような意味で万全です、といったご説明を十分にさせて頂いております。

弊所では、セカンドオピニオンなど無料相談を行っております。

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