A.®は、”registered trademark”=「登録商標」、
TMは、”trademark”=「商標」、
©は、”copyright”=「著作権」を意味しています。
それぞれの記号の意味は、上述の通りになります。
以下、もう少し具体的にご説明致します。
まず、TMと©は、法律的には、あまり意味がない記号ともいえます。
TMに関して言えば、登録商標ではないものの、自社の商標であることを主張したいような場合に使用されるケースが多いように見受けられます。
例えば、キャッチフレーズ等、商標登録を受けることが難しいかもしれない文字列にTM表示を付すような場合です。
商標等に関して権利意識の強い外資系の企業がよく使用しているようにも思われます。
やや注意が必要なのは®記号です。
繰り返しになりますが、®は「登録商標」であることの表示です。
ですので、商標登録されていない商標に®記号を付けるのは問題があります。
商標法の条文で言いますと、商標法第74条は「虚偽表示の禁止」について規定しており、登録商標でない商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付すことは、虚偽表示に該当するため行ってはならないと規定しています。
ここで、®記号は、「商標登録表示と紛らわしい表示」に該当すると考えられます。
さらに、商標法第80条は、罰則を規定しており、商標法第74条の規定に違反した者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する、と規定しています。
罰則まで規定されておりますので、®記号を付す場合は注意が必要です。
商標権の存続期間は商標登録されたときから10年間です。
商標権の更新は何回でもできますが、10年前に商標登録された商標を更新したかどうか等、うっかり忘れてしまうケースも考えられます。
そのようなケースで当該商標に®記号を付け続けてしまうと、上述のような商標法の規定がありますので、商標権の期限の管理はしっかりと行っていかないとキケンかもしれません。