商標法第六十五条の二は、防護標章登録に基づく権利の存続期間を定めています。
第一項
第一項は、防護標章登録に基づく権利の存続期間は、設定登録の日から10年と定めています。
具体的な条文は以下の通りです。
「防護標章登録に基づく権利の存続期間は、設定の登録の日から十年をもつて終了する。 」
第二項
第二項は、防護標章登録に基づく権利の存続期間は、「更新登録の出願」によって更新することができる旨を規定しています。
商標権の存続期間は、「更新登録申請」によって行うことができました。
商標に関する国際的な条約である「商標法条約」を我が国も締約していますが、この商標法条約によって、商標権の更新にあたり、特許庁が実体的な審査を行うことが禁止されています。つまり、商標権の更新は、更新登録申請があった場合には、特許庁は実体審査を行うことなく更新登録を認めなければなりません。
これに対し、防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新については、商標法条約の縛りがありませんので、更新登録出願があると、商標法第六十四条の防護標章登録の要件が審査されます。
具体的な条文は以下の通りです。
「防護標章登録に基づく権利の存続期間は、更新登録の出願により更新することができる。ただし、その登録防護標章が第六十四条の規定により防護標章登録を受けることができるものでなくなつたときは、この限りでない。 」