商標法第六十八条の九は、国際商標登録出願に関する規定です。
第一項
日本を指定する領域指定を、国際登録の日にされた商標登録出願とみなす規定です。
事後指定の場合は、事後指定の日にされた商標登録出願とみなされます。
要するに、マドプロを利用して外国から日本に出願された商標とみなされます。
ちなみに、このように外国から日本に入ってきた商標登録出願は、商標法上、「国際商標登録出願」と呼んでいます。
具体的な条文は以下の通りです。
「日本国を指定する領域指定は、議定書第三条(4)に規定する国際登録の日(以下「国際登録の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。ただし、事後指定の場合は、議定書第三条の三(2)の規定により国際登録に係る事後指定が議定書第二条(1)に規定する国際事務局の登録簿(以下「国際登録簿」という。)に記録された日(以下「事後指定の日」という。)にされた商標登録出願とみなす。 」
第二項
第二項では、国際商標登録出願を商標登録出願とみなすために、国際商標登録出願の各用語を、それぞれ商標登録出願の対応する用語とみなすこととしています。
具体的な条文は以下の通りです。
「日本国を指定する国際登録に係る国際登録簿における次の表の上欄に掲げる事項は、第五条第一項の規定により提出した願書に記載された同表の下欄に掲げる事項とみなす。
国際登録の名義人の氏名又は名称及びその住所
商標登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
国際登録の対象である商標
商標登録を受けようとする商標
国際登録において指定された商品又は役務及び当該商品又は役務の類
指定商品又は指定役務並びに第六条第二項の政令で定める商品及び役務の区分
国際登録簿に記載されている事項のうち国際登録の対象である商標の記載の意義を解釈するために必要な事項として経済産業省令で定めるもの
商標の詳細な説明」