商標法第六十五条の八

商標法第六十五条の八は、防護標章登録についての登録料の納付期限を定めています。

第一項

第一項は、防護標章登録の設定登録の際の登録料の納付期限を規定しています。
査定や審決謄本送達日から30日以内になります。
具体的な条文は以下の通りです。

「前条第一項の規定による登録料は、防護標章登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日から三十日以内に納付しなければならない。 」

第二項

第二項は、防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録の際の登録料の納付期限を定めています。
こちらも更新登録の査定や審決謄本送達日から30日以内です。
具体的な条文は以下の通りです。

「前条第二項の規定による登録料は、防護標章登録に基づく権利の存続期間の更新登録をすべき旨の査定又は審決の謄本の送達があつた日(防護標章登録に基づく権利の存続期間の満了前にその送達があつたときは、存続期間の満了の日)から三十日以内に納付しなければならない。 」

第三項

第三項は、請求をすることにより、防護標章登録についての登録料の納付期限を30日以内に限って延長できることを規定しています。
具体的な条文は以下の通りです。

「特許庁長官は、登録料を納付すべき者の請求により、三十日以内を限り、前二項に規定する期間を延長することができる。 」

第四項

第四項では、第一項から第三項までの期間内に登録料を納付できなかった場合でも、所定期間内であれば、さらに登録料を納付し得ることを規定しています。
具体的な条文は以下の通りです。

「登録料を納付すべき者が第一項又は第二項に規定する期間(前項の規定による期間の延長があつたときは、延長後の期間)内にその登録料を納付することができないときは、その期間が経過した後であつても、経済産業省令で定める期間内に限り、経済産業省令で定めるところにより、その登録料を納付することができる。 」

第五項

第五項では、第四項の期間に納付できなかった場合でも、不責事由があるときは、さらに登録料を納付することができる旨を定めています。
前項の規定もそうですが、登録料等の納付期限は国際条約との兼ね合いもあり、かなり緩和され救済規定が設けられています。
具体的な条文は以下の通りです。

「登録料を納付する者がその責めに帰することができない理由により、前項の規定により登録料を納付することができる期間内にその登録料を納付することができないときは、同項の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後六月以内にその登録料を納付することができる。 」