商標法第五十八条

商標法第五十八条は、審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利・利益を害する目的で審決をさせた場合の再審の請求に関する規定です。

第一項

第一項では、上述した本条の趣旨・内容を規定しています。
これは、所謂、詐害審決に対する再審請求です。
例えば、商標権に質権が設定されていて、当該商標権の商標権者と第三者が共謀して当該商標権について無効審判で無効審決を得た場合、当該質権者が利益が害されます。このような場合に、当該質権者にも再審請求を認めるという趣旨です。
具体的な条文は以下の通りです。

「審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもつて審決をさせたときは、その第三者は、その確定審決に対し再審を請求することができる。 」

第二項

第二項では、第一項の詐害審決に対する再審請求は、審判の請求人及び被請求人を共同被請求人として再審請求しなければならないことを規定しています。
具体的な条文は以下の通りです。

「前項の再審は、その請求人及び被請求人を共同被請求人として請求しなければならない。 」