商標法第四十一条の四

商標法第四十一条の四は、後期分割登録料等の追納により回復した商標権の効力の制限について定めた規定です。
追納期間経過後は、第三者としては当該商標権が消滅したものと考え、当該商標と同一又は類似の商標を使用してしまう可能性があるところ、登録料の追納により当該商標権が回復すると、第三者にとって不意打ちとなってしまうため、これを防止するために本条の規定があります。

第一項

第一項は、後期分割登録料の追納期間経過後商標権が存続していたものとみなされた旨の登録がされる前の間は、当該商標権の効力は制限されることを規定しています。
具体的な条文は以下の通りです。

「前条第二項の規定により回復した商標権の効力は、第四十一条の二第五項の規定により後期分割登録料を追納することができる期間の経過後前条第二項の規定により商標権が存続していたものとみなされた旨の登録がされる前における次に掲げる行為には、及ばない。
一  当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の使用
二  第三十七条各号に掲げる行為 」

第二項

第二項は、商標権の更新登録申請の際の後期登録料の追納により回復した商標権の効力について、第一項の規定を準用する規定です。
具体的な条文は以下の通りです。

「前項の規定は、前条第三項において準用する同条第二項の規定により回復した商標権の効力について準用する。 」