商標法第四十条は、商標登録の登録料について規定しています。
第一項
第一項では、商標登録の登録料は、28,200円に区分の数を乗じた額と規定しています。
これは、10年分の商標登録料となります。
登録料は、改訂されることがあります。2016年3月末までは、37,600円に区分の数を乗じた額でしたが、2016年4月1日より引き下げられております。
具体的な条文は以下の通りです。
「商標権の設定の登録を受ける者は、登録料として、一件ごとに、二万八千二百円に区分(指定商品又は指定役務が属する第六条第二項の政令で定める商品及び役務の区分をいう。以下同じ。)の数を乗じて得た額を納付しなければならない。 」
第二項
まず、前提として商標権の存続期間は10年間ですが、更新をすることができます。
第二項は、商標権の存続期間の更新登録申請をする場合の登録料を定めています。
更新登録申請の場合の登録料は、38,800に区分の数を乗じた額です。
最初の10年分の登録料よりも高い点にご注意ください。
更新登録申請の登録料も改訂されることがあります。
具体的な条文は以下の通りです。
「商標権の存続期間の更新登録の申請をする者は、登録料として、一件ごとに、三万八千八百円に区分の数を乗じて得た額を納付しなければならない。 」
第三項
第三項は、国が保有する商標に関しては登録料がかからないことを規定しています。
不公平な感じもしますが、国庫内での資金循環を防止するためです。
具体的な条文は以下の通りです。
「前二項の規定は、国に属する商標権には、適用しない。」
第四項
第四項は、商標権が国と国以外の者の共有にかかる場合の登録料を規定しています。
この場合は、国以外の者が、その持ち分割合に応じて登録料を納付すべきこととされています。
具体的な条文は以下の通りです。
「第一項又は第二項の登録料は、商標権が国と国以外の者との共有に係る場合であつて持分の定めがあるときは、第一項又は第二項の規定にかかわらず、これらの規定に規定する登録料の金額に国以外の者の持分の割合を乗じて得た額とし、国以外の者がその額を納付しなければならない。 」
第五項
第五項では、第四項の場合の登録料は10円未満の端数がでることもあり得るので、その際は端数を切り捨てることを規定しています。
具体的な条文は以下の通りです。
「前項の規定により算定した登録料の金額に十円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。 」
第六項
第六項では、商標の登録料の支払い方法を規定しています。
原則的には特許印紙で、ただし、所定の場合は現金で納付することができます。
現実的には、書面で手続を行うことは稀ですので(弁理士を利用する場合)、特許印紙で納付することはあまりありません。
具体的な条文は以下の通りです。
「第一項又は第二項の登録料の納付は、経済産業省令で定めるところにより、特許印紙をもつてしなければならない。ただし、経済産業省令で定める場合には、経済産業省令で定めるところにより、現金をもつて納めることができる。 」