商標法第二十二条は、商標法第二十一条で回復した商標権と第三者による当該商標と同一又は類似の商標の使用等に関する調整規定です。
商標法第二十一条では、商標法第二十条第四項で消滅したものとみなされた商標権が回復(存続期間満了時にさかのぼって更新されたものといなされます。)します。そうすると、消滅したと思って、当該商標と同一又は類似の商標を使用等した第三者にとっては不意打ちとなり酷といえます。
このような第三者を救済するために本条の規定が定められています。
具体的な条文は以下の通りです。
「前条第二項の規定により回復した商標権の効力は、第二十条第三項に規定する更新登録の申請をすることができる期間の経過後前条第一項の申請により商標権の存続期間を更新した旨の登録がされる前における次に掲げる行為には、及ばない。
一 当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の使用
二 第三十七条各号に掲げる行為 」