マスコットキャラクター、作りっぱなしになってませんか?

「ゆるキャラ」®というのがブームになって10年近く経つでしょうか?

「ゆるキャラ」という文字を、勝手に第三者に商業利用されたり、この文字が使えなくなってしまうのを防ぐために、みうらじゅん氏が商標登録しているのは有名な話です。

では、「ゆるキャラ」と呼ばれるキャラクター達は、商標登録されているのでしょうか?

有名どころで、
「くまモン」は、熊本県が関連する登録商標を7件所有しています。
「ひこにゃん」は、彦根市が5件。
これらは、それぞれキャラクターの名称と図形で、各種商品・サービスの分野で商標登録されています。
他にも多くの地方公共団体、商工会議所、観光協会などがマスコットキャラクターの商標登録をしています。

なぜかというと、上で述べた「ゆるキャラ」の文字と同様に、キャラクターの名称や図形を第三者に勝手に使われたり、自分が使えなくなってしまうことを防ぐためですね。

ここで、地方公共団体のキャラクターに注目してみます。

かなり多くの地方公共団体がそれぞれ独自のマスコットキャラクターを採用しています。
おそらく、地元のPR、経済の活性化などが目的と思われます。

地方公共団体がキャラクターを採用するうえで考えたいこと
(著作権法上の問題は割愛します。)

①多くの地方公共団体のキャラクターは、地元の企業などに、有償又は無償で使用の許諾がされています。
この状況で、そのキャラクターの名称や図形を第三者に商標登録されてしまうと、その地方公共団体のみならず、使用許諾された企業たちにも損失が発生してしまいます。その意味で、商標登録をしておくことは、使用許諾をする者の責任といえるかもしれません。

②商標のことをケアしていないと、気付かぬうちに、そのキャラクターの名称や図形と似たような商標が第三者によって商標登録されているかもしれません。この状態でその地方公共団体や使用許諾を受けた企業がキャラクターの名称や図形を使い続けていると、第三者の商標権を侵害する可能性がでてきます...コンプライアンス的に問題かと。

「まあ、商標登録が大切なのはわかった。でも、そんなこと本当に起きるのか?」という疑問もあるかと。

はい。こういうことってキャラクターにかかわらず結構あるんです。

キャラクターでいえば、
徳島県小松島市のマスコットキャラクター「こまポン」。
2013年に徳島県内のある企業に「こまポン」という商標を出願されてしまいました。
これに気付いた小松島市、商標登録がされるのを阻止する手続を特許庁にして難を逃れました。

ここでの教訓。
定期的に似たような商標が出願されていないかをチェックする、というのも1つなんですが...
小松島市のように、「商標登録がされるのを阻止する手続」(ちなみに「刊行物等提出書」とか「情報提供」なんていいます)をとったとしても、それが特許庁に認められるかどうかはわかりません。
なので、やはり自ら商標登録をしておくべきでしょう。

ちなみに、国土交通省 四国地方整備局 小松島港湾・空港整備事務所にも「こまぽん」と同音のキャラクターが...
こちらは仲良く共存しているようです。

結構あるんです、こういうこと。