店名がカブっていたときの商標リスクとは?

街を歩いていると、似通った店舗名の飲食店を多数見かけます。ラーメン屋同士、焼肉屋同士、焼き鳥屋同士、寿司屋同士で似たような店舗名が使われているのを見たことがありませんか?

もし、他人が商標登録している名前を自分の店につけた場合、アナタが自分の店の名前を使うと、その他人の商標権を侵害することになります。商標権侵害となると、商標の使用が差し止められます。つまり、今まで使ってきた店舗名が使えなくなるということですので、看板、メニュー、店舗内装、従業員の制服、ホームページ等に表示していた店舗名が使えなくなります。

これは大変な損失となりますが、店舗名の変更を余儀なくされる訳ですから、それまで使用してきた店舗名に蓄積された店の評判や信用も一瞬で消え去ってしまうというとてつもなく大きな損失も生じてしまいます。加えて、商標権者から損害賠償を請求されることもあり得ます。

アナタも自分の店を繁盛させたいですよね? そうすると、たくさんの人にアナタの店のことを知ってもらいたい。だから、人通りの多い目立つ立地に出店する、ホームページを作成する、SEO対策等をすることでしょう。

そうすることで人に見つけてもらえますが、同時に商標権者にも見つかり易くなるのです。肝要なのは、他人に商標登録されてしまう前に、自分が使用している商標を登録することです。

自分の店の名前と同一又は類似の商標を他人が出願するなどという偶然は、そうそう起こることではないとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、『飲食物の提供』を指定役務とする登録商標(出願中を含む)を例にすると、既に7万2000件以上存在しています(2015年8月12日調査時)。また、年間で10万件以上もの商標が新たに出願されています。