商標法第七十四条

商標法第七十四条は、虚偽表示の禁止について規定しています。
ここで言う”虚偽表示”は、概ね以下のものです。
・登録商標でない商標に商標登録表示を付すこと
・登録商標ではあるが、その指定商品・指定役務以外の商品・サービスに使用するにあたり、商標登録表示を付すこと

以上のような行為は、登録商標を指定商品・指定役務に使用するという、商標権で保護される範囲の外であり、基本的には何ら法的保護の無い行為であるのに、商標登録表示を付すことによって、あたかも何らかの法的保護があるかのような体裁をとることは商標法の立法趣旨に反するため禁止されています。
本条で注意が必要なのは、「商標登録表示と紛らわしい表示」も虚偽表示の対象になりますので、「®」マークも虚偽表示の対象となり得ます。ですので、例えば、登録商標でない商標に「®」を付すと虚偽表示となってしまうおそれがあります。
また、本条を違反した場合には、商標法第八十条により罰則も設けられていますので、要注意です。
具体的な条文は以下の通りです。

「何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
一  登録商標以外の商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為
二  指定商品又は指定役務以外の商品又は役務について登録商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為
三  商品若しくはその商品の包装に登録商標以外の商標を付したもの、指定商品以外の商品若しくはその商品の包装に商品に係る登録商標を付したもの又は商品若しくはその商品の包装に役務に係る登録商標を付したものであつて、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付したものを譲渡又は引渡しのために所持する行為
四  役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に登録商標以外の商標を付したもの、指定役務以外の役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に役務に係る登録商標を付したもの又は役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に商品に係る登録商標を付したものであつて、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付したもの(次号において「役務に係る虚偽商標登録表示物」という。)を、これを用いて当該役務を提供するために所持し、又は輸入する行為
五  役務に係る虚偽商標登録表示物を、これを用いて当該役務を提供させるために譲渡し、引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのために所持し、若しくは輸入する行為 」