商標法第四十三条の十一

商標法第四十三条の十一は、登録異議申立ての取下げに関する規定です。

第一項

第一項は、登録異議申立ては、取消理由通知(登録異議申立人の主張が受け入れられ、審判長が当該商標登録の取消しを商標権者等に通知すること)のあった後は、取り下げることができない旨を規定しています。
審判の場合は、審判請求人は、比較的自由に審判請求を取り下げることができます。
これに対して、登録異議申立ては、上述のように取消理由通知後は取り下げることができません。
これは、登録異議申立てには、特許庁における審査の見直しという意味合いがあるからです。つまり、取消理由通知があった商標登録には、登録異議申立て事由に該当する瑕疵がある可能性が高いため、そのような商標登録は取り消すべき蓋然性が高いところ、登録異議申立人に登録異議申立てを取り下げられてしまうと取り消すことができなくなってしまい妥当ではないからです。
具体的な条文は以下の通りです。

「登録異議の申立ては、次条の規定による通知があつた後は、取り下げることができない。 」

第二項

第二項は、特許法の規定を準用しています。
これを読み替えると、複数の指定商品・指定役務に対して登録異議申立てをした場合、当該指定商品・指定役務ごとに、登録異議申立てを取り下げることができることになります。
具体的な条文は以下の通りです。

「第五十六条第二項において準用する特許法第百五十五条第三項 の規定は、登録異議の申立ての取下げに準用する。 」