地域ブランドの商標登録のチャンス

平成26年の商標法改正の目玉は、「音商標」「色彩商標」「位置商標」「動き商標」「ホログラム商標」といった「新しいタイプの商標」制度の導入でした。

実は「地域団体商標」についても改正点がありまして。

その前に「地域団体商標」というのは、
「地域の名称+商品・サービスの一般的な名称」について、一定の要件のもと、「組合」組織に商標登録を認める制度で、平成17年の法改正で導入されました。

「地域の名称+商品・サービスの一般的な名称」というのは、誰かに独占使用させるべきでないため、通常の商標登録は原則としてできません。
しかし、地域ブランドも商標制度で保護すべきとの要請もありましたので、一定の要件のもと地域団体商標として保護されることにしたものです。

元々地域団体商標の登録が認められるのは、「組合」だけでした。
が、平成26年の改正法で、「NPO法人」「商工会議所」「商工会」も地域団体商標の登録ができるようになりました。

この改正によって、これまでに、どんな商標が出願されているか、ご紹介します。

出願人:NPO法人小豆島オリーブオイル協会
商 標:「小豆島オリーブオイル」

出願人:浪江町商工会
商 標:「なみえ焼そば」

出願人:金山町商工会
商 標:「奥会津金山特産赤カボチャ」

出願人:真岡商工会議所
商 標:「真岡木綿」

出願人:龍ヶ崎市商工会
商 標:「龍ヶ崎コロッケ」

出願人:大川商工会議所
商 標:「大川家具」

出願人:中津商工会議所
商 標:「中津からあげ」

出願人:一宮商工会議所
商 標:「一宮モーニング」

出願人:氏家商工会
商 標:「氏家うどん」

出願人:大野商工会議所
商 標:「越前おおのでっち羊かん」

地域団体商標については、「ある程度有名」でないと登録できないという要件もあります(「周知性の要件」と呼んだりします)。
特許庁の「商標審査基準」が改訂されて、この周知性要件も比較的にクリアしやすくなっています。

NPO法人・商工会議所・商工会の皆様、地域ブランドを商標で保護するチャンスかもしれません。

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